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経営戦略を立てるために知っておきたい8つの構成要素

経営戦略を立てるために知っておきたい8つの構成要素

 

 

こんにちは、高田です。

 

ひと言で「経営」といっても、有形物ではないため実態が無く、つかみどころがありません。

 

それゆえ、業績を向上させるために

 

「うちの会社でも、経営戦略を立てよう!」

 

と考えたとしても、具体的に何を検討するべきか悩ましいところです。

 

 

そこで、まずは“経営の構成要素”をハッキリさせる必要がありそうです。

 

ということで試しに経営戦略に関する書籍などを開いてみると、

 

「環境分析が云々・・・」だとか

 

「資源展開が云々・・・」というように、

 

やたらと小難しいことが書かれていて、それだけで何となくやる気が失せてしまいます。

 

しかし、ご安心ください。

 

書店に並んでいる“経営戦略本”の大半は、大企業向けです。

 

事例に登場する企業をみればすぐ分かると思います。

 

どれも誰しもが知っているような有名企業や、アメリカの大企業です。

 

我われ、中小企業経営者が、いまいちピンと来なくて当然なのです。

 

経営を構成する8つの要素

 

ランチェスター経営戦略を日本に広めた立役者である竹田陽一氏によると、「経営」とは8つの要素によって構成されていると説かれています。

 

つまり、その8つの要素1つ1つに対して適切な方針を定めることこそが、経営戦略であるという訳です。

 

では、その8つの要素とは何なのか?

 

1つずつ解説していきます。

 

 

要素1:商品戦略

何を提供するのか?

これが経営を構成する要素の1番目です。

 

自社が扱う商品・サービスを何にするかで、「必要な人員」や「営業のやり方」、「儲かり易さ(利益性)」など、その他の要素が概ね決まってしまうことになります。

 

したがって、まずはじめに商品に関する方針を定めることが望ましいとされています。

 

 

要素2:地域戦略

どこを営業エリアとするのか?

最大営業範囲をどこまでとするか?

 

これが経営を構成する要素の2番目です。

 

 

要素3:業界・客層戦略

誰を対象顧客とするのか?

どの業界をターゲットとするのか?

 

これが経営を構成する要素の3番目になります。

 

ちなみに、資金や人員・知名度といった経営資源に恵まれない中小零細企業の場合、要素1~3の商品・地域・業界客層は、“絞り込む”ことが鉄則とされています。

 

これはあくまで基本原則のため絶対的なものではありませんが、絞り込むことで上手くいっているケースの方が圧倒的に多いというのが実態です。

 

しかし、経営をしっかり勉強していない方だと、

 

「もっと客数を増やすために商圏を広げよう」

 

「たくさんの層をターゲット顧客としよう」

 

というように、真逆をやってしまい勝ちです。

 

 

要素4:営業戦略

どうやってお客をつくるのか?

その具体的なやり方が、経営を構成する要素の4番目です。

 

 

要素5:顧客維持・リピート戦略

どうやってお客との取引を維持するのか?

又は、どうやってリピーターを増やすのか?

これが経営を構成する要素の5番目になります。

 

 

要素6:組織戦略

人の配置はどうするのか?

採用はするのか、しないのか?

これらが6番目の経営を構成する要素です。

 

 

要素7:資金・財務戦略

お金の使い道はどうするのか?

どのくらいのお金を、どのようにして調達し、増やしていくのか?

これが7番目になります。

 

 

要素8:時間戦略

仕事時間をどのぐらい投下するのか?

何に優先順位を置いて、時間をかけるのか?

 

これが最後の経営を構成する要素となります。

 

意外と盲点になっているのですが、時間は立派な「経営資源」です。

1日7時間仕事する人と、1日14時間仕事する人がいたら、多少の能力差を考慮しても後者の方が明らかに有利です。従業員が2人いることと同じになりますからね。

 

この辺の“時間戦略”については、別の記事で詳しく触れていますので、よろしければそちらもご覧下さい。

『その他大勢から抜け出すために「朝4時起き生活」を習慣にしてみた』

 

 

いまは長時間労働が問題視される潮流にありますので、あまり大きな声でいえませんが、これらのことから私はハードワーク主義です。

 

 

経営の8大要素

 

 

 

 

ここが重要!8大要因の“ウエイト付け”

 

 

ひと言で「経営」といっても、いったい何によって構成されているのか?

 

ここまでのお話で具体的にすることができました。

 

次に考えなければならないことは、

 

どの要素がどの程度、全体成果(≒業績)にインパクトを与えるのか?

 

ということです。

 

実は、ここまでご紹介した8つの要素が業績に与える影響度は、均等ではありません。

 

 

前述の竹田陽一氏によると、これはランチェスターの法則オペレーションズリサーチによって導かれました。

 

そのウエイト付けは以下の通りです。

 

 


●  営業関連(※2~5までを営業関連として統合) ・・・53%

●  商品 ・・・27%

●  組織 ・・・13%

●  資金 ・・・7%

 

※参考文献:『ランチェスター弱者必勝の戦略』(著:竹田陽一)


 

つまり、「商品戦略」から「顧客維持・リピート戦略」までの5つの要素に最も注力するべきということが、これによって明らかにされています。

 

ちなみに、8番目の「時間戦略」は、1~7すべての要素に係るものであるため、ウエイト付けの計算からは除外されています。

 

 

 

まとめ

 

「経営」と一言でいっても実態がなく、つかみどころが無いため漠然としていて不明瞭ですが、8大要素によって具体化することができました。

 

つまり、8つの要素それぞれをどうするのか?

 

その方針を各要素ごとに検討のうえ、纏め上げることこそが経営戦略の策定といえるわけです。

 

また、ランチェスターの法則オペレーションズリサーチによって導かれた「ウエイト付け」によって、何に注力するべきかも明らかとなりました。

 

 

この記事を参考に、ぜひ自社の経営戦略を検討してみて下さい。

 

 

この記事を書いた人

高田 晃(Hikaru Takada)

(実は色白。)

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