こんにちは、高田です。
私は、社会人1年目からネット広告業界に就職し、そこから現在に至るまでどっぷりIT業界に浸かってきましたが、そんな自分だからこそ断言できることがあります。
それは、
「デジタル全盛期こそ、アナログが効く!」
ということです。
だからこそ、売上げアップや新規客獲得に悩む企業を支援する際には、私は必ずアナログ施策までセットで指導させて頂きます。
なかでも、ほぼ100%成果が出ると断言してもよい施策が「ニュースレター」なのです。
ということで、ニュースレター施策の効果効用や実践するためのポイント、さらには作り方や郵送方法に至るまで。ここでこっそりお伝えしたいと思います。
目次
ニュースレターとは、企業や組織が顧客や会員などに発行する「定期的な刊行物」のことを指します。
もっとも分かりやすい例が、社内報です。
ちょっと古い呼び方をすると「かわら版」なんて言ったりもします。
ニュースレターを定期発行する目的は大きく2つあります。
まず1つ目は、既存顧客や見込顧客との「接点の維持」です。
なるべく顧客との接触回数を一定数以上保つことを目的に毎月発行しています。
そして2つ目は、既存顧客および見込顧客との「関係性の構築」です。
ニュースレターで弊社のことや自分たちのことをよく知ってもらう、理解してもらい、人間関係を深めて関係性を構築することを目的にしています。
直接お会いすることができなくとも、このニュースレターを送付することで、先ほどお会いしたかのような関係性の構築を目的としています。
弊社では、ニュースレターの定期発行を始めてかれこれ2~3年ほどが経ちますが、結論としては、かなり効果があります。
その効果の理由は、「読んで(見て)もらいやすい」ことにあるのではと捉えています。
例えば、メルマガを発行するよりもニュースレターの方が圧倒的に見てもらいやすいことは想像に容易いのではないでしょうか。
デジタル全盛時代だからこそ、アナログが効く!
そう感じております。
但し、注意しなければいけないのは、即効性は見込めないことです。
ニュースレターを1通2通送ったところで、すぐに目に見えた効果が表れる類の施策ではありません。
ダイエットと同じであると捉えて頂くと、分かりやすいでしょう。
しかし、コツコツ継続していると、そこから必ず成果が生まれます。
これまたダイエットと同じ。
自らの経験による感覚ですが、半年~1年続けると効果が出始めます。
「ご無沙汰してしまっていますが、改めてご相談したいのですが・・・」
「以前ご紹介頂いたサービス、今でもやってますか?」
などといったご連絡が、ある日突然入るのです。
送り先の考え方は大きく2つあります。
① リピートのあるビジネスの場合
通販などリピート購入によって収益を生み出していくようなビジネスモデルの場合は、「既存客」へ送付するのが基本となります。
ニュースレターによって、顧客接点を維持し、リピートに繋げるという発想です。
② リピートのないビジネスの場合
一方で、高額商材など基本的にはリピートが発生しない(又は、リピートし難い)ビジネスモデルの場合には、「見込み客」へ送付するのが基本です。
ニュースレターによって、顧客接点を維持し、関係性を構築し、顧客化へ見込み客を育成するという発想です。
よく頂く質問の1つに、「どれぐらいの頻度で発行するべきか?」というものがあります。
結論としては、理想は月1回、最低でも3ヶ月に1回というのが私の考えです。
理由はシンプルで、そもそもが中長期戦の取り組みだからです。
1通や2通送った程度で、いきなりお客様になってくれたり、何かを購入して頂けたりするほど即効性のある類の施策ではありません。
つまり、継続性が重要となってくるわけですが、仮に半年に1本送る計画で取り組んだとすると、年間で合計2通ということになります。
“接触頻度の担保”という本質的な目的からすると、これでは少なすぎますね。
分かりやすい例を挙げると、知り合って間もない方がいたとします。
その人と親しい親密な関係になりたいと考えたら、月1ペースぐらいの頻度で連絡をやりとりしたり、食事に行ったりするべきですよね?
それと同じです。
ニュースレターを作成する時のポイントは、これまた2つあります。
まず1つめは、売り込まない(セールスしない)ことです。
あくまでもニュースレターを送る目的は上記でも述べたように「接点の維持」と「関係性の構築」です。
したがって、売り込み感は出さないことをお勧めします。
売り込み感を出してしまうと、ニュースレターを見る側がつまらないなど、不快に思われてしまうこともあるので要注意です。
2つめのポイントは、ニュースレター内に“人”を登場させることです。
基本的には、社内のスタッフを登場させて、日常の出来事や雑感などを記事の題材とします。
また、お客様インタビューなどを行い、その中で実際にインタビューを受けた側とインタビューをした側を登場させるなどが効果的です。
人を出すことの理由はシンプルで、その方が読み手に興味をもってもらいやすいこと、そして何よりも、もともとの目的である「関係性の構築」に直結しやすいためです。
※ニュースレターに人を登場させることで、定期的にお会いしているかのような状態をつくることができる
ニュースレターを送った際に、一番あり得ることはデスクの上に置きっぱなしになることや、ゴミ箱に直行してしまうことです。
このようなことにならないためにも、届け方にも工夫が必要です。
最大のコツは、「紙のまま送ること」にあります。
弊社では、郵送方法をさまざまな方法で検証しましたが、その結果たどり着いた結論は「封筒にも入れずに紙のまま郵送すること」でした。
理由は、封筒に入れない方が圧倒的に読んで(見て)もらいやすいということが、検証によりハッキリしたためです。
※ニュースレターに直接「宛名シール」を貼って、そのまま裸で郵送する
そのため、弊社の発行しているニュースレターは普通紙ではなく厚紙を使用し、そのまま郵送しても大丈夫なように耐久性を持たせています。
一方で、封筒を使用するときには「透明封筒」を採用するのも1つの手です。
また、届け先が法人の場合には、FAXで送るというのも有効です。
ちなみに、FAXを活用する場合は「白黒」が基本となりますので、デザイン面では少し楽かもしれません。
ニュースレターの発行にどの程度のコストを要するのかは、発行部数や印刷方法、デザインを外注するか否かなどによって異なるため一概には言えません。
そこで、ご参考までに弊社のケースをご紹介します。
弊社では、毎月400~500通発行しており、発行頻度は月1回。
紙面のデザインは内製(社内制作)で、パワーポイントを活用して作成しています。
したがって、制作費(デザイン費)はゼロですが、郵送によって届けているため、印刷代と郵送代が発生しております。
両者を合わせた1通あたりのコストは、ざっくり100円前後です。
つまり、400通送るのであれば、毎月4万円前後の費用が発生します。
年間でみると50万円前後の費用を要することになりますが、そこから1~2社の新規受注や契約を獲得すれば、即ペイできてしまいます。
ニュースレターの定期発行も立派な営業・販促活動である。
と考えれば、安い投資なのではないかというのが、私の捉え方です。
くどいようですが、ニュースレター施策の最も重要なポイントは「継続すること」です。
したがって、継続していけるような工夫をしないと、結果的に頓挫してしまうことになります。
かくいう弊社も、ニュースレターに取り組み始めて間もない頃は、半年ほどで頓挫してしまった経験があります。
その後、試行錯誤を経て、現在は月1回の頻度でかれこれ2~3年継続しています。
その経験の中で分かった「無理なく継続するためのコツ」は、大きく3つです。
① ネタの流用によって楽をする
まず1つめのコツは、ネタを流用することです。
毎度毎度、ニュースレターに何を載せようかと考えていると、ほとんどが続きません。
そこどお勧めするやり方が、「ブログの記事を流用する」という方法です。
せっかくブログで記事を投稿したのであれば、そのままブログだけで終わらせてはもったいないので、ニュースレターにも活用するようにしてみましょう。
スペースの兼ね合いなどから多少の加筆・修正などは必要になると思いますが、ほぼ機械的にコピペを基本として進められるはずです。
② 作るのを人に任せる
端から自分では作らないという選択をすることも、1つの方法です。
例えば、ランサーズのようなクラウドソーシングサービスを活用して、フリーランスの方に制作をお願いする方法が挙げられます。
また、ニュースレターの制作だけを専門としている企業もありますので、そういった会社のサービスを検討するのも有でしょう。
③ 完璧を求めない
ニュースレター施策が続かない方に共通しているポイントは、ここです。
毎号毎号、完璧に作ろうとしすぎです。
感覚ですが、「6割ぐらいの完成度でOK」と割り切って頂いた方が、続きます。
残りの4割を気にして、できるだけ100%に近付ける努力をするうちに、気付いたら頓挫してしまっていた、なんてことが良くあるパターンなのです。
ニュースレターを顧客や見込み客に定期発行することは、立派な営業・販促活動です。
デジタル全盛期こそ、アナログが効く!
即効性は見込めませんが、コツコツ続けると花が咲く確実性の高い施策です。
ぜひこれを機に、ニュースレターの活用に取り組んでみて下さい。
この記事を書いた人
(実は色白。)