
こんにちは、高田です。
つい先日気付いたことなのですが、私の会社側にあったラーメン屋さんが閉店してしまいました。
うる覚えではありますが、新規オープンしてから概ね1年半ぐらいでの店じまいです。
実はここ、何度か足を運んだことのある、割と自分好みなラーメン屋さんでした。
私だけでなく、弊社のメンバーも何度か足を運んでいるぐらいなので、ラーメンそのもの自体はとても美味しい、味噌ラーメン専門店でした。
では、なぜ潰れてしまったのか?
ここが今回のテーマです。
私たち商売人(事業経営者)にとって、1つの教訓をもたらしてくれています。
前述の通り、味は美味しい味噌ラーメン専門のお店。
オフィスの側に新規オープンしてからの約1年半で、恐らく10回ぐらいはお昼に伺ったと記憶してます。
1年半で10回ですから、決してヘビーユーザーとは言えませんが、「胃もたれ」や「食後の疲労感」を気にする私が、昼食にラーメンを食べることは多くありません。
そういう意味では、そこそこ足を運んだ方と言える、自分好みのラーメン屋さんでした。
しかし、最後に食べに行ったときに、ふと思ったのです。
「あ、これはもうダメかもな・・・」
かれこれ半年前の出来事でした。
しかも、それをきっかけに、私自身もそのラーメン屋さんに行くことは無くなってしまいました。
私が、そのラーメン屋さんの閉店を予測できた理由。
それは、客席に出された水(お冷)にありました。
何かというと、水が油臭かったのです。
正確には、水そのものではなく、グラスの臭いだと思います。
私も学生時代に、飲食店、しかも厨房で働いていたことがあるので分かるのですが、ラーメンのような油ギッシュな食器と、飲み物用のグラスを一緒に洗うのはご法度なんです。
なぜならば、ラーメンの油臭がグラスに移ってしまうから。
このラーメン屋さんは、恐らく、いつからかこれをやってしまってたと思います。
または、ラーメン皿とグラスを別々に洗ったとしても、食器回収時にスープの残ったラーメン皿にグラスをポンっと入れてしまう。
これでアウトです。
よほど根気よく洗わないと、グラスの油臭は取れません。
推測するに、食器洗浄機で洗った程度で終わらせていたと思います。
だから、臭いが残っていた。
私が6ヶ月前から、お店が潰れることを予測できたのは、この出来事からでした。
※「予測できたから、スゴイだろ!」みたいなことをお伝えしたい訳じゃありません。念のため。
残念ながら店じまいとなってしまった、このラーメン屋さんから私が得た教訓は、商品自体が商売繁盛の要因とは言い切れないということです。
今回のケースでいうと、お店から提供されていたラーメンそのもの自体は、とても美味しいものでした。
でも、美味しいだけではお客を惹きつけられないということです。
実際のところ「水がマズかったから潰れた」かどうかは分かりませんが、商品以外の要因が関係していたということはあり得ます。
現に、「味」には拘っても、「接客の質」には目がいかない飲食店経営者は意外なほど多かったりします。
以前に、私のオフィスがある激戦区の渋谷で、かなり繁盛していた飲食店のオーナーさんが、業績好転の秘訣は、
「毎日、床を雑巾がけすること」
と言っていたことがあります。
当時まだ雇われサラリーマンだった私は、「なに、アホなことを」と少し小馬鹿な目線で話しを聞いてましたが、今となってはその意味が良くわかる気がします。
お客様に直接提供している商品やサービス以外の部分に、業績好転(または業績転落)の要因が隠されているケースがあります。
今回のラーメン屋さんでは、お客様に出すラーメンそのものではなく、「接客の質」にありました。
ぜひ、このラーメン屋さんから見てとれる教訓を、自社に当てはめて振り返ってみて下さい。
この記事を書いた人
(実は色白。)