こんにちは、高田です。
久々に感銘を受ける本に出合いました。
起業を志している方や中小企業経営者の方には、必ず役立つ書籍だと思います。
それは、『一倉定の社長学シリーズ』(著:一倉定/日本経営合理化協会)。
どれどれと読んでみての感想は、「久々に本当に役立つ書籍に出会えた!」というのが率直なところでした。
何よりも、著者の一倉定(いちくら・さだむ)という人物が凄すぎ。
ということで、今回は著書『一倉定の社長学』を読んでみた感想をシェアしたいと思います。
そもそも、著者の一倉定(いちくら・さだむ)氏とは何者なのか?
まずは、そこからご紹介したいと思います。
一倉定氏は、一言でいうと経営コンサルタント。
5,000社を超える企業を指導し、多くの倒産寸前の企業を立て直したとされます。
経営コンサルタントの第一人者とされ、講演中に手にしたチョークを投げつけるなど、苛烈なまでに経営者を叱り飛ばす姿から「社長の教祖」「炎のコンサルタント」との異名までもを持つそうです。
(自分もセミナー講師業をやってますが、参加者にチョークを投げつけるなんて考えられない・・・汗)
「事業経営の成否は、社長次第で決まる」という信念から、社長だけを対象に指導し続けた異色の経営コンサルタントと呼ばれていました。
「ダメな会社は社長がすべて悪い」
「人のせいにするな、部下のせいにするな、環境のせいにするな」
が基本方針。
確か、自分が読んだ1冊のなかでは、「電信柱が高いのも、郵便ポストが赤いのも、全て自分の責任だと捉えるのが経営者」だと書かれていました。
自分も同じ考えをもっていたので、非常に感銘を受けたのは言うまでもありません。
ちなみに、一倉氏は1999年の3月に、他界されています。
※参考記事※
一倉定とは何だったのか ~チョークを投げつけ社長を怒鳴り続けた伝説の経営コンサルタント~
自分が一倉氏を知ったのは、コンサルタント業を生業とする人で、一倉定氏に憧れる方が非常に多かったのがきっかけです。
どうやら、自分が経営戦略の師と仰ぐランチェスター経営(株)の竹田陽一先生も、その一人のよう(らしい)。
また、ユニクロの柳井会長が著書『柳井正の希望を持とう(朝日親書)』のなかで、ビジネスマンに推薦したい本として『一倉定の経営心得(日本経営合理化協会)』があった。
そして、経営コンサルタントの小宮一慶氏や、武蔵野の小山昇氏も一倉定氏を尊敬しているというコメントがありました。
というよりも、一倉定氏を推奨している人は恐らく無数に存在します。
ゆえに、自分の耳に入ってくるのも自然な流れであったと思います。
前述のような背景もあり、
「では、氏の書籍で勉強してみよう」
と著書をチェックしてみました。
すると、様々存在するが、なかでも『一倉定の社長学』というシリーズが代表的のようにみえました。
「経営戦略」からはじまり、「販売・市場戦略」や「増収増益戦略」など、全10巻が存在します。
1冊の販売価格は、なんと定価で13,000円(税別)。
amazonでも購入できるが、販売元は日本経営合理化協会からです。
「では、試しに1冊」
ということで、まずは『一倉定の社長学シリーズ 第1巻 経営戦略』を購入。
自宅に届くなり、むさぼるように読み込みました。
実際に読んでみての感想ですが、結論からいうと非常に良書でした。
というより、久々に感銘を受ける書籍でした。
最近のビジネス書は、本が売れ難い時代ゆえに、「内容が優れているか?」よりも「売れるかどうか?」の方が重要視される傾向にあり、正直いって駄作が多くなりつつあります。
(かくいう自分の著書も、そう思われないよう努力しなければならないですね・・・)
そんな中、同氏の著書は非常に良書。
その場凌ぎ的な小手先テクニック論ではなく、時代を超えて繁栄し続ける「原理原則」が中心。
それゆえ、「新しい知識」や「斬新なノウハウ」を得たいと考えている人にとっては「知っていることばかり」といった感想を持つ可能性がありますが、自分のように「原理原則を学びたい」と考えている人にとっては非常に学びの多い書籍だと思います。
まさに、“折に触れて何度も読み返したい”系の一冊。
「ボロボロになるまで、読み返すようにしよう」
これが、自分のこの本に対する評価です。
一倉氏が現在も生きていらっしゃったら、きっと自分は、同氏のセミナーに足を運んでいたことだろうと思います。それほどのめり込みました。
ちなみに、一倉氏の著書は何冊も存在していますが、ビジネス書の一般価格ともいえる1冊1,500円前後のものは、残念ながら存在していません。
その大半が、1万円程と高価です。
(まぁ、読者層である経営者からすると、たいした問題ではないと思いますが)
ちなみに、初版は1977年。何と自分が産まれるよりもずっと前。
30年以上も前に出された本が、いまだに発売されて、そして読まれ続けているということです。
さらには、何度も増刷を重ねているという事実が、良書であることを証明していると思います。
これから起業を考えている方や、中小企業の経営者に一点の曇りもなくお勧めしたい良書です。
この記事を書いた人
(実は色白。)